オゾン水と次亜塩素酸水はどちらがコスパが良いのか?
次にオゾン水と次亜塩素酸水の効果やコストについて比較してみたいと思います。
効果についての簡単な比較は図1を参照してもらう事として、両者についてもう少し詳しくメリット・デメリットをご説明したいと思います。
オゾン水のメリット
- オゾンは酸素に自己分解するため大気中に解放出来、しかも空気中での消臭が期待出来る
- 細菌とウィルスに対する殺菌効果が大きい
- 発生量や濃度をコントロールしやすい為、塩素系に比べて取り扱いが楽である
- 殺菌・脱臭・漂白に効果がある
- すすぎ洗が不要である
- 自然に悪影響を与えない為、特別な排水設備も不要なのでランニングコストが安く抑えられる
オゾン水のデメリット
- 取り扱いを誤ると(業務用を家庭用として使用したなど)、異臭を発生したり人体への悪影響がある(許容濃度の0.1ppmを超えた場合)
- イニシャルコストが高い(イオン発生装置が高額)
- オゾン水は持続性が短いので使用時に毎回生成する必要がある
- 超高濃度のオゾンはプラスチックやラベル類、塗装にダメージを与える(オゾン濃度5ppmでの実験なので市販のものは問題ない)
市販で売られているオゾンクラスター1400で作れるオゾン濃度はエアレーションという仕組みでオゾン水を生成。
どんなに強力なオゾン発生器を使っても1ppm程度までしか濃度は上がりません。
日本では0.1ppm以上のオゾン濃度を使用する場合は無人環境で使うように定められています。0.1ppmから0.2ppmで殺菌はほぼ死滅する濃度なので5ppmという数値がどれほど高いものかお判りでしょう。
研究所の精密機器でないと作れない数値なので市販で売られているオゾン生成器で塗装への影響が出るとは考えにくいです。
次亜塩素酸水のメリット
- ウィルス・最近の除菌効果が非常に高い
- 消臭効果が高い(特にアンモニア)
- コストが安い
- 人体にも安全に利用出来る為、医療機関や食品製造などの施設で利用されている
次亜塩素酸水のデメリット
- 独特の匂いがある
- 残留濃度が低く汚れなどの有機物があると十分な殺菌効果が期待出来ない(前もって洗浄しておく必要がある)
- 紫外線に弱く、さらされると除菌効果が下がる
- 温度変化に弱く、長期の保管に向いていない
- 次亜塩素酸水の塩素はプラス電荷の状態が非常に不安定で、時間の経過と共に塩素を失ってただの水となってしまう
- 次亜塩素酸水には強酸・弱酸・微酸の3種類に分けられるが、強酸・弱酸は取り扱いに注意が必要
- 市販で売られている次亜塩素酸水は厚生労働省が認可している商品ではない
- 分解によって塩酸が発生し、電気製品の劣化や人体への悪影響が考えられる
- 排水に気を使う必要があり、ランニングコストが高くなってしまう
オゾン水・次亜塩素酸水ともにどのようにして入手をするのかで若干話しが変わってきますが、全体的に安定した効果を発揮するのは「オゾン水」です。
デメリットとしてオゾン発生器が高価である事が挙げられます・
しかし、通常濃度で利用する事を考えると次亜塩素酸水よりも安心安全に使えるオゾン水の方が優れていると言えるのではないでしょうか。
オゾン水と次亜塩素酸水のコスト比較
次にオゾン水と次亜塩素酸水を3,600?を使用する場合のコストを比較してみたいと思います。
オゾン水については「オゾンクラスター1400」を使ってオゾン水を作った場合の比較とします。
図1 オゾン水と次亜塩素酸水を3600リットル使用した場合の年間の費用
費用 | オゾン水 | 次亜塩素酸水 | 補足 |
---|---|---|---|
水道費 | 540 | 540 | 0.15円×3600リットル |
すすぎ代 | 0 | 540 | 次亜塩素酸水と同量の水ですすぎが必要 |
電気代 | 180 | 0 | |
薬剤費 | 0 | 3,600 | 次亜塩素酸を薄める水1リットルに対して1円 |
使用料1日 | 720 | 4,680 | |
使用料月 | 21,600 | 140,400 | 30日計算 |
使用料年 | 259,200 | 1,684,800 | 12ヶ月 |
簡単な内容については図1を参考にして下さい。
まず水道代はどちらも水で作る為に同額となります。
しかし「すすぎ」に関してはオゾン水が不要で0円で済みます。
しかし次亜塩素酸水は塩酸が残ってしまう為、作る時と同量の水道が必要となってしまいます。
電気代は特別な装置が不要な次亜塩素酸水が0円なのに対し、オゾン水は機械(オゾンクラスター)を作動させる為の電気代が必要となってしまいます。
薬剤費ですが、オゾン水はオゾンクラスターで特別な薬剤不要で発生する為0円。
次亜塩素酸水は次亜塩素酸が水1リッターに対して1円が必要となります。
1日当たりの使用料ですが、オゾンクラスターは720円で済むのに対し、次亜塩素酸水は4,680円も必要となります。
毎月当たりの使用量(30日)だとオゾンクラスターが21,600円で済みます。
対して次亜塩素酸水は140,000円オーバーと約7倍もの差となります。
年間ともなるとオゾン水259,200円なのに対し、次亜塩素酸水は1,684,800円と140万円もの差が付いてしまうのです。
確かにオゾンクラスターは24万円と高額ですが、次亜塩素酸水と比べるとわずか2ヶ月でペイ出来る為、次亜塩素酸水を使っている業者もオゾン水へ切り替える所が多いのです。
環境や人体に与える悪影響も殆どなく、ランニングコストが安く抑えられる為、今では多くの物件と取り扱う不動産屋。
不特定多数の人が扱っていた車を取り扱う中古車屋やレンタカー屋。
多くの宿泊客が利用して体臭や香水、タバコ臭に悩まされるホテルや旅館。
汗臭さが充満するスポーツクラブ。
安心安全を売りにしている食品加工工場。(食材の洗浄や調理器具の洗浄、排水溝の洗浄)
農業分野、研究機関、福祉・医療分野、ヘルスケア関連など、様々な分野でオゾン水が使われているのです。
長期間使うのであれば、オゾン水の方がコスパが良いということで業者さんから人気を集めています。