喫煙ルームの掃除方法

喫煙ルームの掃除の掃除の仕方を紹介しましょう。私は東京にある某ホテルの管理人をしています。

 

ホテルマンとして働いていても色々な苦労に対面する事がありますが、その中でも特に厄介なのがお客様からのクレームと掃除です。

 

Wi-Fiが遅い・部屋が汚い・部屋が臭いなどなどクレームの内容は人それぞれですが、客の中には理不尽なクレームを言ってくる人もいてかなり厄介です。

 

Wi-Fiや汚れに関してはメンテナンスで何とかする事が出来るものの「ニオイ」に関しては本当に厄介で、努力しても思うような効果が得られない事が殆どです。

 

タバコ・香水がニオイの2大巨頭なのですが、とにかくこの2つのニオイは厄介!

 

消臭スプレーでどうにか出来るレベルではなく、機械を導入したり、酷い客室の場合は内装のリニューアルが必要になったりと多額な費用が必要となる場合もあるのです。

 

タバコ臭と香水が混じってしまうともう最悪!形容しがたいニオイが部屋中に充満し、そしてその部屋のニオイとして長い期間留まる事になります。

 

そこで今回はお金を極力かけない喫煙ルームの掃除(消臭)方法についてご説明したいと思います。

 

ニオイの元凶は?

タバコの煙

 

人間が臭いと感じる不快なニオイの成分ですが、タバコの場合は「アセトアルデヒド・ビニルピリジン」、体臭は「アンモニア」、部屋の壁紙の接着などに用いられる「ホルムアルデヒド」、生ゴミなどから発生する「硫化水素」となり、人が不快に感じる臭いは殆どがこれらの成分が複数組み合わさって発生しているのです。

 

つまり、これらの物質をを封じ込めたり、分解する事で不快な臭いが消える事になります。

 

喫煙ルームのニオイの元は?

タバコの煙の中にはニコチン、タール、一酸化炭素を含んでおり衣類やカーテン、壁紙、布団など煙が届く部分に臭いが付着します。

 

タバコ臭を形容する言葉として「ニコチンの臭い」がありますが、実はニコチンがニオイの原因ではありません。

 

このニコチン、実は自然界には存在しておらず、タバコ由来の成分なのです。

 

しかもニコチンにはニオイが存在しておらず、タバコ臭=「ニコチンの臭い」は間違った言葉なのです。

 

タバコの臭いは「アセトアルデヒド・ビニルピリジン」の2種類から発せられています。

 

喫煙ルームの壁が黄色く変色する原因

喫煙ルーム

 

同じ部屋でタバコを吸い続けていると、壁紙や窓、天井やドア黄色く黄ばんできます。

 

この黄色く変色してしまう原因が「タール」です。

 

このタール、人間の「歯」にも付着し、真っ白な歯をあっという間に真っ黄色にしてしまいます。

 

更に肺がんなどの健康被害にも悪影響を与えているのもこのタールが原因。

 

タールが発生しなければ、部屋は黄色く染まらずに済むのです。

 

しかし今話題の加熱式タバコ(iQOS(アイコス)やグロー)はタバコの葉をペースト状にして加熱して蒸気を発生させているだけなので、毒性の強いタールは殆ど発生せず、部屋を黄色く染める事もないと言われています。

 

ただし、臭いに関しては独特の「燻製臭」が漂います。

 

壁紙の掃除方法

重曹スプレー

 

重曹でヤニを掃除

最近はスーパーの洗剤コーナーとかでも売られている重曹の正式名称は「炭酸水素ナトリウム」です。

 

適切に利用すると、高い洗浄力を持ち、しかも食用にも用いられる程の安全性がある(多量に摂取するとアルカローシスなどの問題を発生させますが)事からお掃除好きな人たちから高い支持を集めています。

 

タール汚れにも効果があり、使い方としては45度位のお湯に重曹を溶かしてスプレーボトルに入れ、ヤニ汚れが気になる部分に直接スプレーをすると汚れが浮いてくるので雑巾で拭き取ればキレイになります。

 

セスキ炭酸ソーダでヤニの掃除

セスキ炭酸ソーダ

 

セスキ炭酸ソーダは重曹よりも更に高いアルカリ性を持っています。

 

重曹では取れないしつこいヤニ汚れに効果があります。

 

 

使い方は重曹と同じです。スプレーをヤニの付いた壁紙にふりかけて乾いた雑巾で拭き取ります。

 

和紙など水分を吸う素材の壁紙では使わないで下さいね。

 

漂白系洗剤

上記2種類の方法では取れない場合の最終兵器が「漂白系洗剤」です。

 

この漂白剤も酸化型と還元型があり、更に細かく分類すると「塩素系漂白剤」と「酸素系漂白剤」とに分けられます。

 

最も効果が実感出来るのは「塩素系漂白剤」です。

 

塩素系漂白剤に水を1:5の割合で混ぜ薄めてスプレーボトルに入れます。

 

作業する人はゴム手袋とマスクを着用し、必ず換気をして下さい。

 

汚れが気になる箇所にスプレーを吹きかけ、スグに硬く絞った水拭き雑巾で漂白剤を拭き取り、最後に水気が残らない様に乾拭きして仕上げて下さい。

 

細かい部分まで入り込んだ汚れには使い古した歯ブラシなどが効果的ですが、汚れが飛び散らない様に周辺を養生するなど配慮が必要となります。

 

喫煙ルームのニオイのとり方

タバコのニオイが染み付くのは主にカーペットやシーツ、カーテンなどの布製品です。

 

シーツやカーテンなどは洗濯する事でニオイを取る事が出来ますが、カーペットはベッドやテレビラックの移動など重労働を伴います。

 

何より時間が掛かってしまう為、稼働率が悪化し収益にも影響を及ぼしてしまいます。

 

部屋の換気

恐らく殆どの人が行うハズであろう「換気」。

 

空気の入れで二酸化炭素やハウスダスト、更にニオイを積極的に外へ出してくれる効果が期待出来ます。

 

しかしこの方法だけだと、布に染み付いたニオイを出すのは困難で、場合によっては花粉やガスなどの有害な物質を逆に入れてしまう原因にも繋がってしまいます。

 

換気に掛ける時間はだいたい5分?10分程度に留めておきましょう。

 

室内に換気扇があればそれを併用し、更にサーキュレーターを併用出来ればベスト。

 

窓は全開にする必要はなく、大体5センチから15センチ程開閉しておけば良いです。

 

注意したいのは湿度の高い日には行わない事です。できるだけ湿度が低い時間帯を狙いましょう。

 

消臭スプレー

カーペットやカーテンは簡単には洗濯出来ません。

 

これらに染み付いたニオイを気軽に取る方法として「消臭スプレー」があります。

 

最近ではホテルの客室に消臭スプレー1本が置かれている所も増えていますし、各家庭にも必ず1本ある位、日常になくてはならない1本です。

 

消臭スプレーの消臭メカニズムですが、簡単に説明すると臭いの原因菌を化学物質(ファブリーズの場合は環状のオリゴ糖)で覆って消臭しているのです。

 

つまり、臭いをラップしているだけ。臭いの原因菌は残っている状態なので、覆いかぶさっている成分が蒸発なりして消えてしまうと再びが臭いが発生してしまいます。

 

消臭スプレーの使い方ですが、多くの方が臭いの場所に大量にふりかけていますが、あちらは間違いです。

 

例えばリセッシュの場合、成分の中に「界面活性剤」が入っており、汚れと反応してシミとなってしまいます。

 

それを避ける為に、対象物から離れた場所からスプレーして飛び散る「粒子」が布全体に着地する様な感じでふりかけて下さい。

 

スプレーの後は十分に乾かして下さい。乾かさないと、今度は「カビ」などが発生してしまい、新たな臭いの発生源となってしまいます。

 

もし時間内に乾かない場合は乾いたタオルを敷いてその上から掃除機をかけるとタオルに脱臭スプレーの水分が付着して乾きやすくなります。

 

空気清浄機

大手家電メーカーからも様々な種類の空気清浄機が販売されていますが、中でもシャープ社のプラズマクラスターやパナソニックのナノイーなどが有名です。

 

空気を吸ってフィルターを通じて微細な菌や臭いの原因菌をクリーンにする訳ですが、「掃除中だけ」置くだけでは効果薄です。

 

積極的な効果を期待するのであれば部屋に常設する事が望ましいですが、消臭に関しては空気中の臭いはある程度取ってくれるものの、臭いの原因菌までは殺菌する事が出来ない為、あくまでも補助的な役割になると思っておいた方が良いでしょう。

 

プロが使うオゾン生成器の導入

家庭用として小型の脱臭機が各メーカーからリリースされていますが、やはりプロ用のモノはひと味もふた味も違います。

 

中でも最も効果があると言われているのはオゾン・バイオ・光触媒脱臭装置です。

 

これらを導入する事で、臭いの元となっている原因菌を完全に分解し、ほぼゼロに近い数値まで無臭化する事が出来ます。

 

高い効果が期待出来る反面、専門的知識が必要となる為、費用が高額になったり、安全性に不安が残るなどのデメリットがあります。

 

しかし近年は技術の向上から性能の良いマシンが安価に手に入る様になってきています。

 

中でもオゾンマートから発売されている「オゾンクラスター1400」はオゾン発生量が従来の倍以上となる1,400mg/hrを発生させ高い脱臭効果を誇り、それが全くのノーメンテナンスで10,000時間(1日6時間稼働で6年間)も使用出来るです。

 

手間もかからず高い脱臭効果があると口コミで広がり、今では多くのホテルで採用されています。

 

アパホテルでもオゾンクラスター1400を導入してタバコの消臭や部屋の除菌などに使われています。

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