髪の毛についたタバコの臭いの落とし方

髪の毛についたタバコの臭いの落とし方

髪の毛や衣服についたタバコの臭いの落とし方

 

喫煙ルームを清掃するスタッフの方にとってもタバコの臭いが髪の毛や衣服に付着するのは嫌ですよね?特に非喫煙者なら尚更!!そこでこのページでは誰でも簡単にタバコの臭いを消す方法を解説します。

 

タバコの臭いが届く範囲

 

タバコは決められた場所で吸っていれば大丈夫なんじゃないの?と思っている人が多いかもしれませんが、実際は全然大丈夫ではありません。

 

よく言われている「受動喫煙」ですが、タバコが燃える時の煙(副流煙)とタバコを吸った人の息から出される煙(呼出煙)の2つ事を合わせて受動喫煙といいます。

 

この2つの中でも特に有毒とされているのが低温で不完全燃焼している「副流煙」で、実際に吸い込む煙よりも有害物質が多いと言われています。

 

この煙が全く風がない環境下でどこまで届くのか?という実験では「7メートル」という結果が出ており、風が吹くとその2?3倍の距離を有害物質を含んだ煙が漂う事となります。

 

風の影響を受けない屋内でも人の動きやエアコン、空気清浄機等によって常に風が発生している為、締め切った環境下であれば受動喫煙のリスクは屋外よりも更に高くなります。

 

それじゃ煙がない場所へ移動すれば安全なんじゃないの?と思われるかもしれませんがそんな事ありません。

 

実は目に見える煙の種類は1種類だけで、他は目には見えないガスが90%を占めており「煙がないから安心」と思っていても衣類や髪の毛がタバコ臭くなるのは、そんな目に見えないガスの影響からなのです。
更にタチが悪い事として、タバコの臭いが付着すると「発ガン性物質」をも撒き散らしているから始末が悪いです。

 

出来る事なら早く対処しないと、関係のない人までも「タバコ被害」に巻き込んでしまうかもしれません。

 

 

タバコ臭が付着しやすい服の生地

群馬大学が行った「各種布地のタバコ付着臭に関する評価(Study on Evaluation for the Lingering Cigarette Odor of Various fabrics)」によると、

 

 

厚さ同程度の15種類の繊維(綿、麻、パルプ、絹、毛、レーヨン、キュプラ、ポリノジック、アセテート、ナイロン、アクリル、アクリル系、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル)(各5×5cm)を、タバコ1本分を自然燃焼させたタバコ煙が入った容器の中に30分間放置しニオイセンサー値を比較した結果、最もタバコ臭が付着した繊維が「布」で、その次に「麻」と続きました。

 

つまり、一般的な洋服の生地として用いられている素材にタバコ臭が最も強く付着する訳です。

 

その逆で最も付着率が低い素材がアクリル素材やポリ塩化ビニル素材で、実際にそれら素材は消臭繊維としてインテリアに用いられる事が増えてきています。

 

タバコの臭いはわずか1分で吸着し、約10分で平衡となりタバコ臭を漂わせる事になる訳ですが、基本的に一部の素材を除いて24時間程放置する事でニオイを拡散してタバコ臭が消えていきます。

 

 

その拡散率が最も高い素材が再生繊維のレーヨンとポリノジックの他、天然繊維の「毛」で、これら素材は吸着してから早い段階から強い「タバコ臭」を撒き散らすものの、その分ニオイが消えるスピードも早いのが特徴です。

 

逆に化学繊維となるアセテートやナイロン素材はニオイが付着してから拡散するまでのスピードがとても遅く、24時間放置してもタバコ臭がすると報告されています。

 

参考資料:各種繊維布地に付着したタバコ臭の評価研究 - 群馬大学

 

効果的な消臭方法

タバコ臭が付着した場合、皆さんはどうやってニオイを取っていますか?

 

パッと思い付くのはファブリーズなどの消臭スプレーですよね。特に居酒屋の後とかだと大活躍です。

 

マメな人だと洗濯やクリーニングに出す人もいるかもしれませんし、他には日光浴や放置して様子を見る人なんかもいるかもしれません。

 

しかし衣類の繊維によってはそれらが裏目に出てしまう事も考えられます。

 

ウール素材の洋服

 

例えばウールを水に濡らすと縮みが発生しますし、レーヨンやキュプラ、革製品にファブリーズを使えばシミになってしまいます。

 

皆さんが良く利用している「消臭スプレー」ですが、実際に効果があるのはスプレーをして「2時間後」までで、それ以降は消臭成分が液体とともに乾燥・蒸発してしまい、3時間後には再びタバコ臭が発生してしまいます。

 

1時間後93.5%→2時間後85.8%→3時間後91.1%

 

逆に消臭スプレーをせずに放置した方が消臭効果が高い事が証明されています(1時間後89%→2時間後82%→3時間後73.4%)。

 

最も効果が高い消臭方法は、入浴後の浴室。

 

高湿度の中にタバコ臭が付着した衣類を置く事によって、ニオイの原因菌に水分が吸着し蒸発する事で高い消臭効果が得られるのだそうです。

 

特に効果がある繊維は綿やウールなどの天然素材で、どちらも吸湿性に優れている事から高い消臭効果が得られるそうです。

 

しかしそれらの方法よりも、遥かに高い脱臭力を誇っているのが「オゾン」です。

 

こちらで繰り返し触れている「オゾン」ですが、タバコ臭として最後まで留まる「酢酸(CH3CO2H)」に鋭く反応、酸化させて消滅させます。

 

その効果は素晴らしく、なんと「99%」もの除去率を誇っているのです。

 

例えば先程ご紹介したオゾンクラスターを使って部屋全体を脱臭する際、タバコ臭がする衣類も一緒に出しておけば、部屋と一緒に脱臭効果が期待出来ます。

 

さすがにあちらは業務用の為、誰でも出来る技ではありません。

 

一般家庭ではオゾン水生成器の「オゾンバスター(27,800円?)」でオゾン水を作ってスプレーする方法もあります。

 

 

髪の毛に付着したタバコ臭の除去方法

髪の毛についたタバコの煙

 

タバコに含まれている微粒子の大きさはわずか「0.1マイクロメートル」程しかなく、それらが風の流れに乗って衣類の繊維の間や、静電気などにより髪の毛に吸着してしまいます。

 

髪の毛には見えない小さなが穴が無数に開いており、その穴にニオイの分子が入り込み吸着。髪の毛1本だとさほどでもありませんが、髪の本数は平均的な日本人で10万本前後だと言われており、それらに吸着すると表面積が増える事からニオイを発してしまう訳です。

 

髪の毛の穴

 

このタバコの微粒子ですが、余りの小ささに完全に防ぐ事は不可能と言われています。

 

しかし防ぐ事は出来なくても、付着したモノはスグに「除去」したいですよね(特に女性の方は)。

 

確実にニオイを消したいのであればシャンプーを使用して「洗髪」する事が最も有効ですが、出先でそんな事をする余裕なんてありませんよね。

 

強力な脱臭効果が期待出来る「オゾン」ですが、さすがにオゾンを発生させている部屋の中に留まるのは危険過ぎます。

 

そこでこのページでは手軽にタバコ臭を消す方法をご紹介致します。

 

ウエットティッシュ

ウエットティッシュで脱臭

 

最も簡単で効果的なのが「ウェットティシュ」で髪の毛をポンポンとパッティングして拭き取る方法です。

 

この時のウェットティッシュは必ず「ノンアルコール」のモノを使用して下さい。

 

アルコール入りだと間違いなく消臭出来るでしょうが、髪の毛を痛めてしまいます。

 

それからウェットティッシュで拭き取った後は乾いたテュッシュやタオルなどで水気を拭き取って下さい。

 

濡れたままだと再びニオイが付着してしまいます。

 

ドライヤー

 

もしもドライヤーがある場合、温風を髪の毛に当てる事によってニオイを取る事が出来ます。

 

ドライヤーから出る熱風を当てると、髪の毛に付着しているニオイの元を浮き上がらせ、更に温風から冷風にする事でニオイの元を吹き飛ばす事で脱臭効果が得られます。

 

外出先でドライヤーがない場合、うちわやせんすで扇ぐだけでも効果があります。

 

消臭スプレーを使う

 

ドラッグストアやコンビニで売っているSALAやマシェリ、ベビーベールなどの消臭効果のあるスプレーを前もってふる事で、イヤなニオイの付着を防ぐ事が出来ます。

 

ただし、油分が多く含まれたスプレーは臭いの成分を吸着してしまう為、避けた方が良いでしょう。

 

髪型を気をつける

 

前もって髪型を工夫しておくとイヤな臭いが付着する事を防ぐ事が出来ます。

 

ロングヘアを下ろしておくと、その分だけ表面積が多くなり、ニオイが付着しやすくなってしまいます。

 

髪の毛の表面積を出来るだけコンパクトにする事が出来るお団子ヘアや、ギブソンタックなどがオススメです。

 

オゾン水を使う

 

オゾン水を使う事によって、髪の毛や頭皮に付着した有害な物質(タバコ臭)を排除してくれます。

 

しかもアルカリ性に傾いた髪質を「弱酸性」に戻す事が出来、キューティクルを引き締めて髪がサラサラになるといいこと尽くめ!

 

更に!フケや脂性(脂漏性湿疹)にも効果があると言われています。

 

 

実際、美容室でもオゾン水を使ったヘッドスパを導入するお店が増えています。

 

参考資料:美容室カナリア「オゾンが髪にどのような影響を与えるか?」

 

注意したいのはオゾン水をスプレーした後にも「水気」はきちんと拭き取っておく事。濡れたままだとニオイ成分が再び付着してしまいます。

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